包帯と注射と、あたしの先生


 あたしは今日もいつものように昼下がりの憂鬱な時間を保健室の廻る丸椅子で過ごしていた。
あたしの通ってる高校だけじゃないと思うけど、保健室はツマラナイ時間を消化するためにあるよ
うなものだ。特にお昼の後はあたしみたいに授業をサボってる子が良く集まる、あたしはそんな感
じで保健室に集まってはダラダラと話しながら時間を過ごしたりしている。
でも、今日は違う。今日はあたし以外の生徒の姿はなく、あたしの他にいるのは前島麻梨亜という
保健の先生だけだ。前島先生は医学部出身で頭も良いし真面目な人だけど、あたし達が保健室
でダラダラしてても怒ったりはしないし干渉もしないから、あたし達にとって保健室は居心地がい
いんだと思う。
 他の生徒がいないこともあってあたしは前島先生と長椅子に腰をかけて特にあてもない話しを
していた。こんな会話の中からあたしは先生が実際はどんな人間なのかを知っていって、そして
親しくなっていったんだと思う。
長い黒髪とウェストが締めつけられた白衣の、地味目な前島先生があたしの隣で足をブラブラさ
せながら、今日は暇だから、と呟いてあたしのショートカットの髪を撫でながらもう一方の手であた
しのスカートの中を触っていた。初めは驚いたけど、今ではごく当たり前のことになってしまった。
前島先生はショーツ越しにあたしの下半身を人差し指で触っていたけど、すぐにあたしの中に直
接指を入れて動かし始めた。
たぶんスカートの中は女っぽい匂い、っていうか内臓の匂いが籠もっていてスカートを捲った瞬
間にあたし達が何をしているのかバレてしまう、そんな感じだ。
 前島先生はあたしの内部を刺激しながら、ヌルヌルの指ぐらい舐めてよ、と呟きスカートの中か
ら手を出してあたしに指をくわえさせると、音立てて啜ってよ、と言うのであたしは先生の指に舌を
絡めフェラチオするように音をたてて指をしゃぶると前島先生は、ますます指がふやけるわ、と声
を殺して笑った。
あたしはそんな前島先生の目を見ながら指を噛むと先生は、続きはいつもの場所で、と言って汚
れた指をあたしの頬に擦り付け、保健室で遊んでばっかりいると単位落ちで苦労するわよ、とあた
しの肩を叩いて、コーヒー入れてあげるから、それ飲んだら6限目ぐらいは出なさい、と言って立
ち上がると、保健室の片隅に置いてあるコーヒーメーカーにお湯や粗挽きしたコーヒー豆を入れ
てスイッチを入れた。
 あたしはコーヒーができるまでパーティションで区切られた白いベッドに転がって、性と心身相
関、精神障害に至る心的傷害、解離性同一性障害、という本を枕の下に入れて枕を高くすると、
食べられる野草、という本をパラパラとめくりながら足をばたつかせていた。
ちょうどタンポポの調理法について書かれた頁に差し掛かったところで前島先生が白いマグカッ
プを持ってベッドにやってきた。
あたしはベッドから起きあがるとそのマグカップを受け取って、湯気の上がるコーヒーを冷ましな
がら啜った。それはひどく苦い味がしてあたしがおかしな顔をすると、ブルーマウンテンのブラッ
クよ、と呟いて前島先生が笑った。
あたしは苦いコーヒーは嫌いだった、苦い薬はもっと嫌、前島先生はあたしの頭に手を置くと、子
供の味覚、と呟いてマグカップに白い角砂糖を落としてくれた。そして、待ってるからね、と耳打
ちした。

 その日の夜、あたしは前島先生がいつもの場所、と呼んでいる廃業した診療所の一室にいた。
医学部出身の前島先生が開業医として跡を継ぐはずだった実家の診療所だ。
前島先生は医療器具が揃ったこの診療所で、あたしはいつもここで前島先生と医療プレイをおこ
なっている。前島先生は本物の医者だから、どんな器具も一通り扱えるし色々な薬を持っている
から、本当の医療プレイができる。
 あたしは消毒臭い白い部屋で全身を白い包帯で覆われ、開脚台に寝かされて白い天井を見
つめたまま過ごしていた。下半身と胸が露出された格好でそれ以外は総て包帯で覆われている、
腕には点滴の針が繋がり、あたしの中へどんどん薬液が流れ込んでくる。
この点滴が終わるころ前島先生があたしを治療しに来る、早く流れ落ちるように調節された点滴
は、加速するごとにあたしの鼓動を速めていった。
点滴の薬液が僅かになってくると、薬の影響で全身にフィルターがかかったように痺れが巡り手
足の先端の感覚はなくなっていた。皮膚の表面はピリピリするようで内臓が熱い。
あたしの股間から伸びた長いチューブが床に置かれたポリバッグに繋がっている。そのチューブ
を伝わり黄色い体液がどんどんポリバッグに溜まっていく。
 あたしがぼんやり白い部屋の白い壁を眺めていると扉が開く音がして、黒いナーススーツを纏
った前島先生が入ってきた。前島先生はボディラインが綺麗に浮かび上がるほどきつめのナース
スーツを纏い黒いラテックス製の手袋と首から上をすっぽりと覆うマスクをしている。
マスクに開いた穴からは、青いアイシャドウが厚く塗られた2つの目と、青い口紅が塗られたクチ
ビルが覗いている。
前島先生は首からかけた黒い聴診器を弄びながらあたしに近づいてくると、日菜子、治療の時間
ね、と言ってあたしの腕から点滴の針を抜き点滴の薬瓶がぶら下がったポールと押し倒した。床
に打ち付けられた薬瓶は激しい音と同時に砕け散り、カテーテルが入っていると垂れ流しでもわ
からないでしょう、と言ってあたしの尿道に突き刺さったチューブを引き抜いた。
チューブの先端は抜けにくいような造りになっているせいで強引に引き抜かれると痛みが走る。
前島先生はあたしの反応を眺めながらあたしの大きく開かされた両脚の間に立つと、ポケットから
取り出したステンレスのクスコをあたしの出入り口に差し込むと、それをグイグイと開いて入口を拡
げてペンライトで奥を覗き込みながら、内臓の色は好きよ、空気に晒されてヒクヒクしてるわね、い
くつになっても観察は楽しいわ、と呟きながらペンライトをあたしの中にねじ込んでいった。ペンラ
イトの先端は熱を持っていてそれ以外は金属の冷たさがある。クスコやペンライトの金属の冷たさ
は一瞬だ、すぐに熱を持ち体温との差がわからなくなる。
 前島先生はあたしの内部の観察を終えたのかクスコやペンライトを引き抜くと、黒いラバーの手
袋で覆われた指先をあたしの内部に滑り込ませ、触診は重要なのよ、と呟いてあたしの膣壁を指
で押し上げ圧迫しながら、膣拡張の甲斐があって何でも入るわ、と呟くと滑り込ませていた指を握
り拳を作ると、そのままあたしの奥深くへと押し込んでいった。
愛液とラバーの滑らかさで、拡張されたあたしの膣内を前島先生の拳がめり込んでいく。前島先
生はその拳を前後に動かしあたしの内臓をこね回すように弄んだ。
激しい圧迫感はあるけど、薬や馴れのせいで痛みは感じない。ただ重苦しく息苦しいだけで、後
はひどく気持ちが良い。奥へ奥へと突き上げられる拳が子宮口や様々なところに当たり、そのた
びに動物の鳴き声のような声が漏れ、下半身からは汚らしい音が漏れた。
そうやってしばらく前島先生は鼻歌を口ずさみながらあたしの内部で腕の前後運動を続けていた
けど、突然あたしの内部から腕を引き抜き、あたしの驚いたような声を聞くと嬉しそうな声を漏らし
て笑った。
 前島先生は開かれたあたしの両脚の間に立ち覆い被さるようにして、包帯の隙間から露出した
あたしの両乳房を手で覆うと、そのままグイグイと揉み始め、これも触診よ、と言ってあたしの乳房
を揉んだ。ラバーの表面があたしの皮膚と擦れ合い音がして、そしてあたしの皮膚が突っ張る。
あたしの胸は少しい大きいからそのせいで少し鈍感だ。乳首は感じるけど乳房だけじゃあまり感
じない。
前島先生は、日菜子は皮膚の感覚が鈍いのよ、でも先生がちゃんと治療してあげるから、と言っ
て黒いナーススーツのポケットから紙の包装をされ無数にそれが連なった使い捨て注射針を取り
出し、包装をひとつずつ切り離しその包装を引き剥がし、取り出されたキャップ付きの注射針をあ
たしの目の前にちらつかせ、これで刺激すれば良くなるからね、と言って注射針のキャップを1本
ずつ投げ捨てていくと、その針をあたしの乳首に十文字に刺していった。
薬の影響で激痛はないけど、針があたしの乳首を貫通するときは僅かに痛い、乳輪に突き刺さる
ときは乳首以上に痛みを感じた。
あたしの乳首は針が突き刺されば突き刺さるほど大きく勃起して、とても硬くなっていく。
前島先生は、針治療のお陰で敏感に反応するようになったわ、気持ちが良ければこうやって乳首
が硬くなるのよ、日菜子もちゃんと気持ち良くなっている証拠よね、可愛いわ、と呟きながら余っ
た注射針であたしの胸の間に文字を刻み始めた。
痛みは感じない、それになんて書かれているかわからないけど、たぶん前島先生の好きな言葉だ
と思う。あたしの乳首からはそれほど出血していないけど胸の間からは出血が目立つ。胸の上を
通っている包帯が赤く滲んでいるから、出血がひどいように見えるだけなのかもしれない。
 前島先生はあたしの乳首を針で飾ると、あたしの側を離れ部屋の隅に置かれていた抗菌性の
あるマットを拡げ床に敷くと、日菜子、開脚台から降りてここに横になりなさい、とあたしに指示し
た。あたしは開脚台の足を支えるアームからゆっくり足を降ろすと、台から落ちないように気を付
けながら床に降りると、薬の影響でフラフラしてしまって立っていることさえままならずあたしは仕
方なく床に手を突き四つん這いになってマットを目指した。
前島先生はそんなあたしを嬉しそうな目で見下ろしながら、日菜子は歩くことができない体だった
わね、いいのよ日菜子は重病の患者なんだから、と言って床にしゃがみ込み、あたしがマットの
上に仰向けに寝転がる姿を眺め、あたしの両方の足首を掴むと脚を思い切り開き腿の間にマスク
で覆われた顔を挟み込むようにしてあたしの下半身を舐め始めた。
 あたしは下半身を舐められる快感で小さく喘いでいると先生はあたしの下半身を舐めながら、
日菜子はココが壊れちゃっているから治療しましょうね、と言ってあたしの陰唇に勢い良く無数の
注射針を刺していった。
あたしはその姿が見えるわけじゃないけど、何度も繰り返しおこなわれる治療だからあたしの下半
身が感覚として覚えていったことだ。
薬の影響もあるけど最近では陰唇への針の貫通はそれほど苦痛ではなくなってしまった。それで
もクリトリスへの針の貫通は激痛が走る。先生はあたしが絶叫するのが何よりも好きだから、クリトリ
スへの貫通は一番最後だ。陰唇を針で飾り、最後にクリトリスへ貫通させる。
そして先生はあたしのクリトリスを針の先端で突きながらあたしがビクビクする感覚を楽しむと、そ
のまま針の先端を強く押し当て貫通させていった。
あたしはその瞬間背筋が感電するような痛みを感じ、叫び声をあげていた。それと同時に先生の
マスクに覆われた顔めがけて勢い良く失禁し全身を震わせていた。
先生はあたしの反応に喜び危機とした声で、日菜子は壊れたお人形、だから治療してなおしてあ
げなくちゃ、と何度も繰り返した。
 あたしは先生を両脚で挟んだ格好でダラダラの下半身から体液を垂れ流していると、日菜子の
大好きな治療をしてあげるからそんなにダラダラ汚い汁を流しちゃダメよ、と言ってポケットから小
さな黒い男性器型のバルーンを取り出すとそれをあたしの中にグイグイと押し込んで、バルーン
の尻尾のように伸びたチューブの先端にあるキウイのような形をしたものを何度も握りバルーンへ
と空気を送り込んでいった。
バルーンはゆっくり膨らみ始め、あたしの内部はパンパンに張ったバルーンでいっぱいになりそ
れでもバルーンは膨らみ続け、窒息するんじゃないかという圧迫感と息苦しさを増幅させながら
内部からあたしのお腹を膨らませ始めた。あたしのお腹はだんだんと膨らんでいき、それは妊婦
のお腹のように膨らんでいった。全身を包帯で覆われているせいで、内側と外側両方からの圧迫
がひどく苦痛に感じてくる。
 先生は膨らんだあたしのお腹をさすりながら、妊娠しちゃったのかしら、日菜子のお腹が膨らん
でいるわ、と呟きあたしのお腹や太股に頬ずりを繰り返すと、妊娠するようなお人形はいらないの
よね、と言って胸ポケットから鋭いメスを取り出すとパンパンに膨らんだあたしのお腹の頂上目指
して一気にそれを振り下ろした。すると、あたしのお腹は風船が破裂するように弾け、そこには大
きな穴が空いた。先生は床に放置されていたあたしの尿を貯めたバッグを手にすると、バッグの
中でタプタプと波打つ黄色い尿をあたしのお腹の穴めがけて注ぎ込み始め、散らかしたものは元
にあった場所に戻すのよ、と言って狂ったように笑った。

 気がつくと、あたしは前島先生がいつもの場所、と呼んでいる廃業した診療所の一室にいた。
医学部出身の前島先生が開業医として跡を継ぐはずだった実家の診療所だ。
あたしは白いベッドの上で黒いナーススーツを纏い、黒いラテックス製のマスクで顔を覆われた前
島先生に抱かれ、全身を包帯に包まれた格好で目を覚ました。
前島先生はあたしが目覚めたことに気付くと、今日の治療はこれで終わりよ、とあたしの耳許で囁
き、どんな夢を見ていたのかしら? と言ってマスクの穴から突き出した赤い舌を包帯の隙間か
ら僅かに覗くあたしの唇の隙間へと滑り込ませた。
先生はそうやってあたしに目覚めのキスをすると、薬と催眠を併用したケミカルな治療ほど、快楽
を得られることはないんじゃないかしら? 日菜子をこのまま薬漬けにして本当に実験動物のよう
に治療してあげたいわ、と言ってあたしの首筋に細く小さな注射を突き立てた。それはほんの少
しだけ痛かった。
 先生はあたしに注射をすると、日菜子にはもう少し楽しい夢を見ていてもらおうかしらね、次に
目を覚ましたらきっと驚くわ、手も足もない肉の塊になっているんだもの、でもきっと気に入ってく
れるわよね? 日菜子がいつも夢見た姿だものね、私のことをいっぱい愛して欲しいから、ずっ
と日菜子のお医者さんでいてあげるから、そうやってあたしが意識を喪うまで先生はあたしに語り
かけ続けていた、でも先生の言葉はそこで途切れあたしはまた眠りに落ちていった。大好きな前
島先生に抱かれて。

THE END